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「天職の見つけ方を知りたい」という考えを変えるべき理由と対策
どうも、やぎぺーです。
自己理解を伝えていると「天職の見つけ方を教えて下さい!」と言う方が時々います。
これを別に否定するつもりはないです。なぜなら僕自身昔は「天職を見つけたい!」と思っていたから。
けれど、この考え方は変えた方がいいと僕は考えています。
その理由と、「じゃあどう変えればいいのか?」という対策を解説していきます。
結論 : 必要な思考転換は「天職を見つける」→「天職を作る」
結論から言うと「天職を見つける」という考え方を「天職を作る」という考えに転換しましょう。
これをしないと永遠に天職探しを続けてしまい「なんで天職が見つからないんだろう」と悩み続けることになってしまいます。
仕事は選ぶものでも与えられるものでもなく、自分で作るもの。
楽しみ方なんて決まっていないし、あなたにピッタリの天職なんてどこにも存在していない。
適職探しという無意味なことに時間を割くのはもったいないよ。
大事なのは自分の目の前にある選択肢を、自分にとっての正解に作り変えること。— やぎぺー@自己理解の社長 (@yagijimpei) 2018年3月9日
なぜそうなってしまうのか、理由を説明しますね。
理由① : 「仕事探し」は仕事の1要素でしかないから
やりがいのある仕事をするためには2つのステップがあります。
1つは「良い仕事を探す」こと。
もう1つは「その仕事をやりがいが感じられるように取り組む」こと。
「天職を見つけたい」と思っている人の頭からは、2つ目の視点が抜け落ちています。
つまり「自分にピッタリな仕事を見つけさえすれば、勝手にやる気がどんどん湧いてきてハッピーになれる」と考えていると言う事。
実際に僕自身昔はそう勘違いしていました。
けれど間違っています。仕事はそんなにシンプルじゃありません。
これは恋愛にも似ています。
「良い仕事を探す」だけに集中しているのは「良い結婚相手を探す」ことだけに集中しているのと同じです。
その背景には「自分にピッタリな結婚相手を見つけさえすれば、家庭円満でずっとハッピー」という思い込みがあります。
けれどこれも間違っていますよね。
人間関係もそんなにシンプルなものじゃなく、どれだけ相性が良いとしても話し合いを積み重ねて良い関係を築いていく必要があります。
実際にこれを裏付ける研究も発表されています。
「恋愛結婚」よりも「お見合い結婚」の方が結婚後の満足度が高くなるという研究です。(結婚1年以内は恋愛結婚の方が満足度が高い)
インドのラージャスターン大学の1982年の研究で、どちらの結婚のほうがルービンの恋愛尺度(「夫/妻には何でも打ち明けられそうな気がする」「あの人なしでいるのはとてもつらい」といった項目)で、恋愛感情の強さを測りました。
このスコアの満点は91点です。その結果、平均を取ると取り決め婚のほうが、時間を置いた後には恋愛感情が上という結果が出ました。
取り決め婚で結婚したパートナーは、ここから愛情を育て上げていかなければいけないという前提だったのでしょう。一方、恋愛結婚の場合は「自分たちはぴったりフィットしているから、愛は自然と育っていく」といったような油断があったのかもしれません。
これは仕事でも同じだと考えられます。
どんなに良い仕事に出会ったとしても、改善することなく取り組んでいれば退屈にするのは簡単です。
もちろん最初から「嫌いな仕事をしろ」と言っているわけではありません。
恋愛で言うと最初から「相性が悪そうな相手を選べ」と言ってるわけではありません。
まずは「好きな仕事」を探す。
その上で、試行錯誤を続けることで「天職」は作られるということです。
仕事探しには「①良い仕事を探す」「②その仕事をやりがいが感じられるように取り組む」の2つの側面がある。
「①良い仕事を探す」にこだわりすぎると、帰って仕事の満足度も下がってしまう。
理由② : 自分にピッタリの唯一の仕事なんて存在していない
「天職を見つけたい」と言っている人の思考のスタートは「自分にピッタリの仕事がどこかにあるはずだ!」という思い込みではないでしょうか?
日本に仕事の種類がいくつあるか知っていますか?
厚生労働省所管の独立行政法人「労働政策研究・研修機構」の調査によると、日本にある職種の数は約1万7000種類あります。
1日1つの仕事を経験したとすると、約50年かかります。人生の半分終わってしまいますね。
ちなみに会社の数は、経済産業省 「工業統計表」の調査によると、421万社あります。
「どこかに神から与えられた自分にピッタリの仕事があるはず!」と理想を持ってしまうのは仕方ない事かもしれません。
けれど無数にある仕事や会社の中から、自分にピッタリのものを見つけられるかと言ったら、全く現実的ではありません。
「自分にピッタリの仕事がどこかに1つだけある」という考えは捨てましょう。
そうではなく「自分がやりがいを感じられる仕事は複数あるし、増やしていくこともできる」と考え方を切り替えましょう。
対策 : 「天職を見つける」から「天職を作る」に思考転換する方法
ここまで書いてきた通り、「天職が見つからない理由は、天職を見つけようとしているから」です。
どこかに天職があると勘違いしてしまっているからこそ、目の前の仕事の面白い部分を見つけることが出来ずに「天職が見つからない」という結果になってしまいます。
じゃあどうすれば良いのかというと、「天職を見つける」から「天職を作る」に思考転換しましょう。
「天職を作る」とは、今ある仕事を自分にとってやりがいの感じられる形に改善していくということです。
今の仕事に不満がある場合、「仕事を変える」より先に「仕事を作り変える」必要がある。
同じ業務を、自分の得意なことを活かしたやり方でやってみる。
これをしないまま天職探しの転職を繰り返してもただのジョブホッパーになってしまうだけ。
— やぎぺー@自己理解の社長 (@yagijimpei) 2018年9月16日
今の仕事をやっていることに「自分らしさ」を感じられていないのだとしたら、そこには何かの原因があります。
自分らしい仕事だと感じる条件は「好き・得意・大事」の3つを満たせていることです。
- 今の仕事の中に自分の「好き」を取り入れることが出来ないか?
- 今の仕事のやり方を自分の「得意」な形に変えることが出来ないか?
- 今の仕事の働き方を自分の「大事」が満たされる形に変えることが出来ないか?
今の仕事をやりがいある形に作り変えるためのポイントはこれです。
詳しくは「今の仕事がつまらない」と思った時に、その原因を分析する3つの視点に書いてあるので読んでみてください。
この3つをやってみた上で、「この仕事がつまらないな」と感じるなら、転職したり独立するのはOK。
けれど仕事を自分で楽しくしようとしないままに転職をしても、天職を探してさまよい続けるだけになってしまうので注意。
まとめ : 「天職の見つけ方を知りたい」という考えを変えるべき理由と対策
ここまでの内容をまとめます。
- 「天職を見つけよう」とすると天職は見つからない
- それは「仕事をやりがいある形に自分で改善する」という視点が抜けているため
- 1万7000種類の仕事、420万社の会社の中から運命の仕事を探し出すなんて不可能
- 「天職を見つける」から「天職を作る」に思考転換しよう
もちろんどうやっても自分らしい働き方を実現できない仕事もあります。
その場合はさっさと切り替えて次の仕事を探せば良いでしょう。
けれど多くの人が「天職探しの転職」をしている現状を見て、この記事を書きました。
自分らしい働き方を実現したいと考えている人の参考になれば幸いです。