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43歳のおっさんのナンパに2時間付き合ったら友情が芽生えた話
ある日、Twitterに意味不明なダイレクトメッセージが届いた
以下のメッセージは全て原文そのまま。
自己紹介ですが、私のブログは下記となります。http://www.moneynanpa.jp/
お願い事項は簡易なものです。私はストリートナンパのトレーニングをしています。
その際の課題が「地蔵」といわれるものです。(※地蔵とは「メンタルブロックがかかって声がけできない」という専門用語です。)ですので、八木さんに「僕の行動の見学をしてもらいたい」という依頼です。
当日の様子はブログ記事にしていただいても問題ありません。こういったご依頼内容なのですが、お受けいただくことは可能でしょうか。ご検討よろしくお願いします。
ぼくは1時間1000円で何でもする八木仁平レンタルというサービスを販売している。
八木仁平レンタル | 八木仁平ストア
ナンパってまだやってる人いるのか……。
冷静に対応する八木仁平。
自分の友人に依頼するより、第三者の方にお願いした方が僕も気楽ですので、ご依頼メールを差し上げた次第です。
かえるさんのメリットがあまりイメージできていないのですが。
ネットで「ナンパ/地蔵/ソロ」等のキーワードで検索すれば出てくるのですが、「ソロ(一人)で路上ナンパ」はかなりの心理的な負担があるんです。
僕もクラブやバーでは一人でも声がけは簡単なんですが、ストリートのソロ(一人)はやはりメンタル的にハードなんです。
ですので、「ナンパ学(・・・なんて学問は無いですが。。。」的なカリキュラムでいうと、「ますは集団で行動。後ろでナンパ仲間が見学する」のが推奨されているのです。僕の場合、もういい歳なので「一緒にナンパをする」様な友人はなかなかいなくなってしまいます。近くで見学いただくだけで、僕にはすごくメリットなのです。
僕のブログとツイッターのログを見ていただければ、「変でアホな奴」ですが「悪人ではない」ことがご理解いただけると思います。
僕でよければお付き合いしますよ! 希望日時などございますか?
日程ですが、19日(木)/20日(金)/22日(日)の午後で2時間コースでいかがでしょうか。初めの30分でお茶をしつつ自己紹介をし、その後はストリート、なイメージです。お時間ご指定いただけますか。(※上記日程がNGなら来週で再調整にてお願いします)
ということで、「訳わからん人やな」と思いつつもナンパに付き合うことに。
そして11月23日ナンパ同行当日
友達に話すと皆「大丈夫?」と言ってくるので若干不安になりつつも渋谷へ。
不安とワクワクが混ざったなんとも言えない気分。
これから渋谷でナンパ同行!
八木仁平レンタル面白いわー pic.twitter.com/MazXnqmNYo— やぎぺー(八木仁平) (@yagijimpei) November 22, 2015
待ち合わせ時間13時に依頼主登場!
これは……
おっさんだ。
具体的に年齢は聞いていなかったのでどうかなと思っていたけれど、ガッツリ43歳のおっさんでした。(以下ナンパさん)
「ホントにこの人がナンパするの?」と思いつつ、挨拶。
メッセージで言っていた通り「変でアホな奴」ですが「悪人ではない」ということが話して一瞬で分かりました。すげーいい人。
ナンパさんが原宿に変更したいということで、山手線の切符を買ってもらい原宿へ移動。
原宿に移動! pic.twitter.com/1nQjXfcuYb
— やぎぺー(八木仁平) (@yagijimpei) November 22, 2015
原宿でストリートナンパ開始!
原宿へ到着したところでナンパスタート。
今回の目的はストリートで声をかけまくってナンパ基礎体力をつけること。
ストリートナンパで1人でやってしまうと、ビビって声をかけられない状態、いわゆる”地蔵状態”になってしまう人が大半らしい。
ぼくはナンパさんが地蔵状態にならないように「あの人声掛けましょ」など指示を出す役目です。やっと今日呼ばれた意味をこの辺で理解。
ノリで目標を定めてみると。
ナンパさん大興奮。
さっそく駅周辺で女性に声掛け。
ウォーミングアップ開始
ナンパさん「これ何に並んでるんですか?」 pic.twitter.com/wOGpUr1uXT— やぎぺー(八木仁平) (@yagijimpei) November 22, 2015
ポップコーン屋に並んでるのは一目瞭然なのに何の列か聞くナンパさん。意外と女性は好反応。
ラフォーレ方面へちょっとずつ移動しながら目標の10人声掛けを目指す。いつもよりもかなりいいペースらしい。
狭い道で人が行き交っているところはナンパしにくいみたい。
ラフォーレ原宿前
ナンパさん「人が流れているところはやりにくいなー」 pic.twitter.com/qMXU839SyZ— やぎぺー(八木仁平) (@yagijimpei) November 22, 2015
ナンパをする理由とは……?
八木「なんでナンパしてるんですか?」
ナンパさん「ドーパミンが出るからに決まってんだろー!」— やぎぺー(八木仁平) (@yagijimpei) November 22, 2015
声をかけた瞬間のドーパミンがドバーッって出る感じが超ヤバイらしい。
声をかけようとした女性に睨まれてぼくの元に帰って来たナンパさんが発した名言。
ナンパさん「メンチ切られても声かける、それが男だ」
— やぎぺー(八木仁平) (@yagijimpei) November 22, 2015
ラフォーレ周辺で声掛け人数が10人に達したのでここでコーヒーブレイク。
端から見ていると分からないけど、10人も声掛けをするとかなりメンタルに来ているらしい。
冷静に43歳だもんな。まじすげーナンパさん。
10人声かけしたのでコーヒーブレイク☕ pic.twitter.com/Sn0gs9IBB9
— やぎぺー(八木仁平) (@yagijimpei) November 22, 2015
20分くらい喫茶店でナンパや仕事について話す。
ナンパを修行ととらえているのはすごく分かるんです。ぼくも大学一年の春にヒッチハイクをしたときは修行って感覚だったので。そういうところでも結構気が合う。
40歳の友達が出来るって不思議な気分だけど悪くなかった。
原宿のキャットストリートにてナンパ後半戦スタート
後半戦40分で10人目標!キャットストリートからスタート👌 pic.twitter.com/jQ1bTYeY9w
— やぎぺー(八木仁平) (@yagijimpei) November 22, 2015
コーヒーブレイクを挟んで元気になったのか、ガンガン攻めるナンパさん。ここらへんで尊敬の念を抱き始める。
ナンパさんは「キャットストリート穴場だ!!!」と興奮してました。
【ナンパテクその1】
キャットストリートは歩く速度が遅いので話を聞いてくれやすい pic.twitter.com/SXdRUa1QPY— やぎぺー(八木仁平) (@yagijimpei) November 22, 2015
ナンパテクその2はありません。
事件発生
テンポよく声掛けをしていると、まさかの同じ人に2回声をかけてしまうというミスを犯す。
「すごい顔で見られた……」と凹むナンパさん。
ごめんなさい、ぼくが「あの子行きましょ!」って指示しました。
間違えて同じ子に2回声をかけるwwwwww
— やぎぺー(八木仁平) (@yagijimpei) November 22, 2015
渋谷方面へ、そして終焉
キャットストリートから渋谷方面へ行きつつ声掛けを続ける。この時には既に精一杯ナンパさんのメンタルのサポートをしようとぼくも真剣になっていました。
レンタル制限時間の2時間が来たということで、渋谷にてナンパ終了。
渋谷にて解散!
総声掛け人数18人でしたー👌 pic.twitter.com/OMUNPrj9Ty— やぎぺー(八木仁平) (@yagijimpei) November 22, 2015
ナンパさんが今回のナンパで使ったオープナーまとめ
オープナーっていうのは話しかけるときに使う言葉のこと。色々使ってて面白かった。笑
- これ何に並んでるんですか?オープナー
- 近くに美味しいパンケーキ屋さんがあるって聞いたんですけど知りませんか?オープナー
- 友達と別れて1人になっちゃったんですけどここらへんでおしゃれなカフェって知りませんか?オープナー
- ナンパとかじゃないんですけどめっちゃかわいいですね!オープナー
間違いなく2人の間には友情が芽生えた
43歳になってもドーパミンを追い求めるナンパさん。
知らないおっさんのナンパに付き合う八木仁平。
渋谷で別れる時、互いの健闘を讃えがっちりと握手を交わした。
しっかり2時間レンタル代の2000円ももらった。
ナンパの同行がお金になる時代。素晴らしい。
参考:スキルをお金に変えたいならまずはBASEに登録して売ってみな!簡単すぎて驚くから
43歳、ぼくは何をしているだろうか
20代のぼくはフリービンタをやったり、ヒッチハイクをやったり、相席屋に突撃したり、まあちょっと変なことをしている。
・【検証】渋谷ハチ公前でフリーハグではなくフリービンタをすると愛は生まれるのか
・大学生3人が相席屋でワンチャン狙ってウェイウェイしてきた話|相席屋を120%楽しむコツを3つ紹介するよ
・ヒッチハイクの旅|東京〜群馬(吹割の滝)に日帰りで行ってきた
このさらに20年後、ぼくは何をしているんだろう。
どう考えても原宿のキャットストリートでナンパはしていないだろう。
そう考えると、今回のナンパさんに尊敬の念を抱かずにはいられない。
ナンパさんは妻子持ちで、なおナンパを続けている。すごすぎるでしょ。
かっこいい。誰がなんと言おうとかっこよさを感じた。
ぼくが43歳になったとき、ナンパという形ではないかもしれないけど今よりももっと端から見て面白い人間になりたい。
バイタリティがありすぎて周りの人が引くくらいの人間でいたい。ドーパミンをドバーッと出したい。
ナンパさんとの出会いはぼくの歴史の中で重要な出来事になっていくのであった。
ナンパする前のナンパさんのつぶやき。かっけぇ。
人は「勝った人間」に魅せられるんじゃない。勝負は時の運だ。コントロールできるものじゃない。きっと、人は「戦った人間」にインスパイアされるんじゃないかな。戦うか、逃げるか。それは自分で選択可能なものだから。今日、僕は戦おう。そして盛大に負けてこようじゃないか。さあ、家を出よう。
— かえるくん地球を救う (@kaerukun777) 2015, 11月 22