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情報を腐らせない。毎日出す。西村創一朗が語る「情報収集の本質」はアウトプットにあった
インタビュー連載企画。
自分の才能を活かして成功している方の才能に、株式会社Meee代表の八木仁平が迫ります!
今回お話を伺ったのは、株式会社HARESのCEOで複業研究家の西村創一朗さん。
なんと西村さんは学生の時から才能診断ツールである「ストレングスファインダー」を愛用している才能マニア。
どうやって自分の持っている才能を仕事に活かしているのかインタビューしてきました。
西村さんが最初にストレングスファインダーを受けられたのっていつなんでしょうか?
それは何がきっかけで?
ストレングスファインダーの本は「さあ才能に目覚めよう」って怪しいタイトルだけど(笑)。
ストレングスファインダーを受けた明確な目的はあったのでしょうか?
頭の中では、みんな個性が違うってわかっている。
「では具体的にどう個性が違うの?」って。ちゃんと見える化できるようにしたくて。
実際、学生時代と、就職後営業をしていたとき、企画にいた時。それぞれで頭の使い方が変わるので、ストレングスファインダーの結果も変わってくるんですよね。営業を経験した時は”競争性”が上がっていましたし。
最初からずっと”収集心”がトップでしたか?
最初から”収集心”はずっと1位。
最初に”収集心”が出た時の印象は?
他の人が持っている才能はもっとかっこいいのに…と思いました。俺だけ”収集心”かよって。 今の上位5つは です。 胸を張って「俺の強みは”収集心”です」って言えるものではないなと、当時は思っていました。
ストレングスファインダーを受けるまで、自分の収集癖が才能だと気づいてなかった
自分が当たり前だと思ってやっていたことが、実は周囲からしたら当たり前ではなかった。
対戦することよりもカードを集めて、コンプリートすることが好きで。
“収集心”の説明に書かれているような、ただ単に集めること自体が好きなわけではなかったんです。 どっちかっていうと自分が集めたものを誰かの役に立てたい、ということの方が起点にある感じですね。
西村さんは最初の診断で出ていた”成長促進”と”収集心”が合わさって出ているのかも知れません。
リクルート時代、IT業界のニュース収集して毎日配信した「日刊創一朗」
大学卒業と同時に一旦ブログは辞めて、リクルートに入社してから始めたのが「日刊創一朗」というものです。 これは意識的に”収集心”という才能を生かすために始めました。
僕の場合、幸か不幸か片道1時間半の通勤時間があったので、ぎゅうぎゅうの電車の中でひたすらニュースを見まくってました。 Googleリーダーっていうツールで毎日200くらいの記事がリストアップされてくるので、その中から実際に記事を見て、絞って、要約して、会社に着いたらその内容をコピペしてメルマガのようにして配信する。 これを毎朝必ずやっていたんですよね。
僕には全く想像できません。 大量の情報を毎日読んでまとめることが自然とできたのは、完全に”収集心”を強みとして使っているからですよね。
情報発信を毎日することでブランディングが出来る
人材紹介営業って、お客さん(企業)を担当していて、お客さんが、例えばエンジニアが欲しいと言ったら社内のエンジニアを紹介するって仕事なんです。 要は、社内営業的なところが必要なんですよね。「こんないい企業があるからこんな人を紹介してくれ」みたいな。 こういう時にどこの誰だかわからない西村創一朗よりも、「あの『日刊創一朗』の西村創一朗君ね!」と言われる方がずっと良い。 毎日メルマガを配信することで、「インターネット業界のことなら西村に聞け!」みたいな社内ブランディングが部署を超えてできてました。
情報を出せば出すほど、良質な情報を得ることが出来る
食材に問題があったのか、調理に問題があったのか、あるいは味付けに問題があったのか…自分なりに分析する。その繰り返しですよね。
やっぱり”収集心”を活かすとなると外向きの意識なんですね。
食材コレクターではなく、料理人になろうという発想が必要かと思います。
参考 :アウトプットなきインプットは、料理をせずに食料を買い込むのと同じである。NOW OR NEVER
興味が絞られて来ると、”収集心”を持っている人はその分野の専門家になれる
人から入ってきますね。 人から貰える一次情報、そこに1番価値ある情報が眠っている。 本や記事はから得られる情報は色々あるけれど、本や記事になっている時点でもう古い情報なんですよね。 料理でも1番おいしいのは、漁港でとれたての魚じゃないですか。 記事になっているものとかって、保存料を利かせた加工食品みたいな感じ。 加工食品も美味しいけれど、新鮮なものには敵わない。 だから食材の新鮮さを意識することが大事です。
でも何も情報のストックがない、知識がない状態で良い情報に触れても価値を感じることはできない。 だから自分自身の知識を本や記事で底上げしておきながら、その状態で一次情報に触れるといいのかなと。
その手段として得た情報の発信が大事だということです。
そうすると、これについて詳しい人って周りが勘違いしてくれたりとか、少なくとも、これに対して興味のある人なんだと周りに伝わる。 その結果、勝手に人が情報を運んでくれるようになる。
“収集心”の人は情報がいくらでも欲しいから、情報を得るためには発信するのが1番効率のいい方法だと分かれば、アウトプットのスピードも上がる。
「情報を得る→発信する→周りから信頼される→より新鮮な情報が集まってくる」という流れを作れば良いんですね。
どんなに良い食材を集めても、料理しなければ腐ってしまう
せっかくいい食材を集める力はあるのだから、その食材をどう料理するかってところまで考えられると、”収集心”が外向けの強みとして発揮できて、自分の自信になるんじゃないかと思います。
うーん、でもそこができない人が多いのかな。腐らせている人ばかり。
いや、どちらもありますね。 世の中に必要とされそうな情報を、他者に発信するために集めるのが半分。 一方で、自分の興味を起点に集める情報ってのも当然あるんで。 どっちかに偏ってもつまらなくなる。 自分の興味だけだと独善的になって、自己完結にしてしまう。 世の中に寄りすぎても、他と同質になってしまう。その両方が大切な気がします。
大学の教授とかではないんですけど、”収集心”という才能を生かしやすい仕事ですね。
持ってないものを嘆くより、自分の持っている武器をどうやって活かすかに集中した方が良い
受けた結果出てきた資質は、与えられた武器みたいなもので。 それが剣なのか、弓なのか、あるいは盾なのか、もしくは黒魔法なのか白魔法なのか。そういう世界の話だと思うんです。 診断後に得た武器をどう使うかがより大事です。
まさにそうですよね。 それでいうと、”収集心”持っている人に向けて、「今日からこれを始めてみては」みたいなアドバイスはありますか?
つまり自分が集めたものをどう美味しい料理にするかの部分。
“収集心”を持っている人って、どう伝えると価値になるか考えることにワクワクできる人種だと思っています。 だから、せっかく集めている情報があれば、それを生かしてどんな料理を作ったら周りが喜んでくれるかを考えてみることが大事です。 そもそも、自分が今どんな野菜を集めているのかすら見える化できていないのであれば、Evernoteでもメモ帳でもなんでもいいですけど、何かに集約して眺めてみる。 まずは棚卸しから始めてみたらいいと思います。 また、集めている情報の中で「これは発信したら誰かの役に立ちそうだな」というものがあれば発信してみる。 いきなりブログだと厳しい人はTwitterでもFacebookでもなんでもいいので、発信する。
自分の持っている情報を振り返って、まずは外向けに自分を出してみる、と。 そうすることで、自分の情報に価値があるのかどうかが分かっていくということですね。
おわりに
10年間”収集心”の使い方を模索し続けている西村さんは、神の域まで達していました。
これはもはや”収集心”というよりも”収集神”まで進化した状態でしょう。
“収集神”西村さんに教わったのは、情報収集のためにはアウトプットまで含めて意識するのが重要だということ。
せっかく手に入れた情報という食材はできるだけ料理して提供して見ることが”収集心”を活かすポイントだと分かりました。
ぜひ、明日からの行動に自分の才能を活かせるポイントを見つけてみてくださいね。
西村創一朗さんTwitter :@souta6954
〈取材・テキスト=八木仁平(株式会社Meee代表)・Kana Fukuhara/編集=世良菜津子/撮影=早川結希〉