ピカソの作品数は14万。良い物を作りたいなら”質”よりも”量”にフォーカスすべき理由

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最近読んだ2冊の本で、どちらも同じようなことが書かれていてビックリしました。

書かれていたのは、「良い作品を作りたいなら、1つ1つの作品の質を重視するよりも量をたくさん作ることに集中した方が良い」ということ。

僕は3年ほどブログを書いていますが、完全な「質」重視派なので、かなり驚きました。

3年ほどブログやって未だに500記事くらいしか書いてないのです。

 

少し長いですが、2冊の本から該当部分を引用して紹介します。

 

目次

質の高い作品を生み出したのは、量に集中していた人

デイヴィッド・ベイルズとテッド・オーランドは2001年の著書『アーティストのためのハンドブック 制作につきまとう不安との付き合い方』で、量の大切さを示すおもしろいエピソードを紹介している。

陶芸の授業の初日に、教師は生徒を二つのグループに分けると宣言した。スタジオの左半分の生徒は、最終日までに制作した作品の「量」だけで評価する。一方、右半分の生徒は制作物の「質」だけで評価する、というのだ。 

方法は簡単だ。左半分の生徒については、授業の最終日に体重計で制作物の総重量を測る。

25キロを超えていれば「A」、20キロ以上なら「B」、といった具合に。一方、質で評価する右半分の生徒は一つしか作品をつくらなくてよいが、それが完璧でなければAはとれない。  

そして評価の日。興味深い事実が明らかになった。最も質の高い作品は、いずれも量で評価されるグループの生徒がつくったものだった。

どうやら量重視のグループがひたすら作品を創り、失敗から学んだのに対し、質重視のグループは完璧とは何かを考えることに時間を費やし、最終日には立派な理論は頭に入っていても、教師に見せられるのはひからびた土の塊だけだったようだ。  

スキルは意識的で粘り強い練習の結果であり、練習の初期段階では量とスピードが絶対的な質よりも重要なのだ。

速く、そしてたくさん練習するほど、スキル獲得のスピードは高まる。 だからといって練習中に正しいフォームを無視してよいというわけではない。

身体的動きをともなうスキルなど、きちんとパフォーマンスをするにはフォームの質もそれなりに高くなければならないものもある。写実的な肖像画を描けるようになるのが目標であれば、ジャクソン・ポロック風の抽象画を日々100枚描きまくっても意味がないだろう。正しい技法を身につけるのは大切だ。

まず、自分が目標とするパフォーマンスレベルを達成するのに必要十分なフォームで練習しているか、確認しよう。

少なくとも8~9割は正しいフォームで練習できるようになったら、スキル獲得を加速するためにスピードを上げよう。

 

 

 オリジナリティを発揮したいなら、とにかくたくさんつくること

ピカソの全作品には、一八〇〇以上の絵画に、一二〇〇以上の彫刻、二八〇〇以上の陶芸、一万二〇〇〇以上のデッサンのほか、版画、ラグ、タペストリー作品までが含まれているが、高く評価されたのはそのうちのほんのわずかだ。 

詩の世界もしかり。  

アメリカの詩人マヤ・アンジェロウが、彼女の代表作『それでも私は立ち上がる(Still I Rise)』以外にも、一六五の詩を書いたということは忘れられがちである。そして、彼女の自伝『歌え、翔べない鳥たちよ』(立風書房)はよく知られていても、その他の六つの自伝は、さほど注目されない。  科学の分野では、アインシュタインが物理学に変革をもたらした「一般相対性理論」と「特殊相対性理論」についての論文を書いたが、彼の発表した二四八の出版物の多くは、ごく小さな影響力しかおよぼさなかった。

オリジナリティを発揮したいのであれば、「もっとも重要なことは、とにかくたくさんつくること。大量に創作することしかありません」と、人気ラジオ番組のプロデューサーであるアイラ・グラスは述べている。

前述の心理学者サイモントンによると、分野を問わず、もっとも多作な人たちは独自性に秀でているだけではなく、もっとも多く作品を生み出す期間内に、もっともクリエイティブな作品を生み出してもいる。  

エジソンは三〇~三五歳のあいだに、電球、蓄音機、炭素送話機を発明した。  しかもその同じ期間内に、一〇〇を越える発明の特許を出願している。ステンシル・ペンからフルーツの保存技術、鉄鉱石の採掘のための磁石利用法──そして奇妙な〝おしゃべり人形〟にいたるまで、じつに多様だ。 「マイナーな製品がもっとも多く創作された期間は、メジャーな作品がもっとも多く創作された期間と同時期であることが多い」とサイモントンは述べている。  

エジソンの場合、「一〇九三の特許を保有しているにもかかわらず、最高傑作といえるものの数は、おそらく片ほうの手の指に収まるくらいだろう」ということだ

一般に、質と量は両立できないもの、つまり、よりよい仕事をしたければ、よりシンプルに、最小限の仕事しかしてはいけないものと考えられがちだが、これはどうやら間違っていたようだ。  

それどころか、アイデアの創出に関していえば、大量生産が質を高めるためのもっとも確実な道なのである。  スタンフォード大学教授のロバート・サットンはこう述べている。

「独創的な考え方をする人は、奇妙なアイデアや、満足のいかないアイデア、とんでもない失敗となるアイデアをたくさん出すが、それらはムダにはならない。アイデアが大量に蓄積されるからだ──とくに斬新なアイデアが」

多くの人が斬新なものに到達できないのは、アイデアをちょっとしか出しておらず、その少数のアイデアを完璧に磨き上げることにとらわれているからだ。

 

「いいブログを作る」という点で考えてみる

ビックリするほど同じことを言ってます。

良い物を作りたいなら、生み出す作品の量に集中するしかないと。

 

ブログの場合は良い記事を生み出すための指標とすべきなのは、

  • 書いた文字数

ですね。

なのでブログを書く人にとって良い目標の立て方は「今日は◯文字書く。今週は◯文字書く。」ということになります。

記事の質や、その記事がどれくらい読まれるかという自分がコントロールできない要素を目標に設定しない。

質が大事なのは当たり前だけれど、文章量をこなしている内に失敗経験を積んであとから勝手についてくると考えた方が良さそうです。

引用部分には書かれていませんが、ピカソが生涯作った作品数は14万7800点。ハンパねぇ。

 

まとめ

  • 作品の質に集中するよりも、量をこなしながら失敗を繰り返したほうが良い 
  • もちろん練習する際には、最低限のフォームは必要
  • オリジナリティを発揮したいのであれば、とにかくたくさんつくること
  • 作品の質は自分では評価できない。社会に評価してもらう

文章を書いたり、作品を作るクリエイターにとっては「量>質」という絶対法則はとても重要なことだと感じました。

これからブログでは書いた文章の量にフォーカスしていきます。

作品を作っている人の何か参考になれば幸いです。

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